コンポジットレジンによる虫歯治療
人間の歯科治療においても一般的なレジンと呼ばれるセラミックとプラスチックを合成したハイブリッド素材を用いた処置を行います。
このCR(コンポジットレジン)充填処置を行う事で、虫歯による痛みやう蝕を取り除くだけでなく、虫歯の予防や再発防止にも非常に有効となります。
虫歯治療の流れ
①診療・カウンセリング
写真で見られるような比較的軽度な症状の虫歯に関しては、CR(コンポジット)充填という処置を行います。
②歯石除去
実際に虫歯患部への処置を施す前に患部の周りに付着した歯垢・歯石の除去(スケーリング)を行います。
当院では、人間の歯科医療で使用される最新の超音波スケーラーを導入しているため、不快な振動や痛み、歯へのダメージも最小限に 抑える事が可能です。
③虫歯を切削
スケーリング後は、専門のダイヤモンドバーにより患部を切削します。
当院では、人間の歯科医療同様にサイズや形状別に20種類以上のダイヤモンドバーを常備しており、患部の大きさや進行状況に応じて最小限かつ適切な処置を行う事が可能です。
虫歯が神経まで達していた場合は、この後に抜髄治療を行います。
④歯の研磨
ダイモンドバーで虫歯を切削した直後は、知覚過敏に近い状態ですので外からの刺激を感じやすくなっています。表面も粗くなっているため歯垢や歯石が付きやすく虫歯が再発しやすいデリケートな状態です。
この後にレジンを充填行うため、切削工程でレジンが取れにくい形状へ歯を研磨して行きます。
溝の部位を歯と同色のレジンで埋める事により、元通りの自然な歯に近い状態にします。
⑤コンポジットレジンを充填
溝の部位にボンディング剤(接着剤)を塗布し、レジンを充填します。
治療後の患歯は元々の自然な歯と変わらず、一度充填したレジンは日常生活の中で外れたりする事はありません。
光の照射により、レジンを固めます。
当院では一般的な歯科医院で使用されるハロゲン照射機ではなく、より短時間でレジンを固められるLED光重合器を導入しておりますので、処置時間は人間の歯科医院よりも短くする事が可能です。
⑥処置完了
この歯の場合は、元々の溝が通常よりも深く、歯垢がよりつきやすい状況にあった事から、あえて元の溝の深さより浅くなる様に形成する事により、歯垢を付きにくくし、飼主様にも簡単にホームケアが出来る様に処置しました。